「尺」

白川静『常用字解』
「象形。手の指の、拇指と中指とをいっぱいに広げて、下向きにした形。一本の指の幅が寸で、寸の十倍の長さが尺である」

[考察]
これは妥当な字源説である。親指と他の四本の指を∧の形や∩の形に広げた図形が尺で、これは指で長さを計るときの指の形を描いたものである。シャクトリムシは∩∩∩・・・の形に進むが、指で計る姿と似ている。シャクトリムシを漢語では蚇蠖セキカクという。日本語の語源もこれと同じ。
尺は度量衡の単位として長さを計る単位に使われる。十進法で寸・尺・丈の順となる。ちなみに尺は男子の指が基準であり、女子の指を基準とする場合は咫シという。咫は尺より二寸小さい。「咫尺」は短い長さや距離の意味。