「床」

白川静『常用字解』
「形声。もとの字は牀に作り、音符は爿。爿は寝台の意味の字として用いられることはないが、寝台の形である。玉篇は床を牀の俗字としているが、字の用例は唐代以後に見える」

[考察]
牀→床と字体が変わった。爿は疒(やまいだれ)に含まれており、ベッドの形である。その形状から「細長い」というイメージを示す記号として用いられる(後に「壮」で詳述)。牀は「爿ショウ(音・イメージ記号)+木(限定符号)」を合わせて、細長い木のベッドを暗示させる。
床は漢代に出現する牀の俗字。牀の爿を略した木に广(建物と関わる限定符号)を添えた字である。