「角」

白川静『常用字解』
「象形。獣のつのの形。角はかどかどしいものであるから、“かど、かどのあるもの、直角の四角のもの、あらそう”などの意味がある」

[考察]
字源については問題がない。問題は意味の展開の説明である。角は「かどかどしい」ものだから、「かど」などの意味になったという。「かどかどしい」とはかどの多いさまであるから、かどかどしい→かどの意味展開は同語反復である。
角の意味は形態と機能の両面から意味展開をする。「つの」は形態的に見れば先端が∧の形を呈する。これは「かど」のイメージである。また∧の形は視点を変えれば∠の形になる。これは「すみ」のイメージである。またᒣの形にもなる。これは直角である。三角形・直角形・多角形などの角の意味が生まれる。
機能的特徴は突く働きがある。つのを突きだして攻撃する。またつのを突き合わせて争う。これは力比べである。だから角は角逐の角(力比べをして争う)の意味に展開する。互角の角もこの意味の延長である。