「輝」

白川静『常用字解』
「形声。音符は軍。説文では煇を正字として“光なり” とし、“ひかり、かがやく”の意味に用いる。煇と同字であるが、輝の字が一般に使われている。もとはキラキラというような音を写した擬声語であったらしい」

[考察]
軍からの説明ができないので、字源を放棄し、擬音語説に逃げた。
軍にコアイメージの源泉がある。軍は「 ↺の形に丸くめぐる」「丸く取り巻く」というイメージを示す記号である(414「軍」、283「揮」、50「運」を見よ)。暈ウン(丸く取り巻く光の輪)にもこのコアイメージは明白にある。光自体は直進するもので丸くめぐるものではないが、丸い光源から光が発散することはしばしば見られる現象である。このような現象から発想されて、光が四方に発する(かがやく)ことを意味する古典漢語hiuər(呉音ではクヱ、漢音ではクヰ)を表記する視覚記号として「軍(音・イメージ記号)+光(限定符号)」を合わせた輝が考案された。

なお漢和辞典では光の部首はないが、輝では光が限定符号である。