「髪」
正字は「髮」である。
白川静『常用字解』
「形声。音符は犮はつ。金文の字形は首と犬とを組み合わせた形に作り、犬を犠牲として災いを祓うという意味であったようである。髪はその形声の字と考えられる。“かみ、かみのけ”の意味に用いる」
[考察]
「犬を犠牲として災いを祓う」と「かみ」の間に何の関係があるのか分からない。不自然で理屈に合わない。字源の体をなしていない。
『釈名』(漢代の語源辞典)では「髪は抜なり。抜擢して出づるなり」と語源を説いている。抜けるのではなく、上の方に抜きん出ることである。抜きん出るようにして生え出る髪の生理的特徴を捉えた語源説で、正当な説である。piuăt(髮)という語は抜・発などと同源であり、「ぱっと勢いよく出る」というイメージをもつ。
髮は「犮(音・イメージ記号)+髟(限定符号)」と解析する。犮は「犬+丿(斜めにはねる符号)」を合わせて、犬が後ろ足ではねる情景。この意匠によって「↲↳の形に分かれる」「←→の形にはねかえる」というイメージを示す。このイメージは「左右に分かれて、その間から勢いよく出る」というイメージに転化する。これは出発の発のイメージと同じ。また「←→の形にはねかえる」のイメージは「→の形の力をはねのけて←の形に勢いよく出る」というイメージに転化する。これは発射の発や反撥の撥のイメージと同じ。髟は「かみ」と関係があることを示す限定符号。かくて髮は頭の上に生えて勢いよく伸び出る「かみ」を暗示させる。
正字は「髮」である。
白川静『常用字解』
「形声。音符は犮はつ。金文の字形は首と犬とを組み合わせた形に作り、犬を犠牲として災いを祓うという意味であったようである。髪はその形声の字と考えられる。“かみ、かみのけ”の意味に用いる」
[考察]
「犬を犠牲として災いを祓う」と「かみ」の間に何の関係があるのか分からない。不自然で理屈に合わない。字源の体をなしていない。
『釈名』(漢代の語源辞典)では「髪は抜なり。抜擢して出づるなり」と語源を説いている。抜けるのではなく、上の方に抜きん出ることである。抜きん出るようにして生え出る髪の生理的特徴を捉えた語源説で、正当な説である。piuăt(髮)という語は抜・発などと同源であり、「ぱっと勢いよく出る」というイメージをもつ。
髮は「犮(音・イメージ記号)+髟(限定符号)」と解析する。犮は「犬+丿(斜めにはねる符号)」を合わせて、犬が後ろ足ではねる情景。この意匠によって「↲↳の形に分かれる」「←→の形にはねかえる」というイメージを示す。このイメージは「左右に分かれて、その間から勢いよく出る」というイメージに転化する。これは出発の発のイメージと同じ。また「←→の形にはねかえる」のイメージは「→の形の力をはねのけて←の形に勢いよく出る」というイメージに転化する。これは発射の発や反撥の撥のイメージと同じ。髟は「かみ」と関係があることを示す限定符号。かくて髮は頭の上に生えて勢いよく伸び出る「かみ」を暗示させる。
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